第2回大阪eスポーツ 研究会:報告記事
2019/08/19(月) なんばパークスタワーにて
「第2回大阪eスポーツ 研究会」が開催されました。
大阪eスポーツ研究会は、産官学と街が連携し、「eスポーツを通じた街の活性化」を目的とした研究組織です。
入館は14:30から始まり、開始は15:00
総勢90名の多くの方が研究会にお越しに!
・株式会社地域計画建築研究所アルパック 中塚 様 & 朴 延 様より
「韓国eスポーツの現状からみた 大阪ミナミのeスポーツ事業とまちづくり」
・株式会社スサノオの子会社 株式会社eATHLETEのプロゲーマーチーム京都スサノオ 小路KOG により
「EVO2019報告会」
・エンターフォース株式会社 代表取締役社長 池田浩士様
株式会社スサノオ代表取締役社長 中野 貴博より
「福岡天神に「eスタジアム福岡」をオープンしたことによる 地域の経済効果とe-SPORTSの将来性」
1つ目の発表として中津様より
テーマは「ミナミを「eスポーツ」のメッカ(甲子園)に」
インバウンドの増加を見せる大阪で、現在不足しているナイトカルチャーのキラーコンテンツをどう作って行くかということを、世界のeスポーツの動向に始まり、韓国や中国、そして日本とその地域の活動の内容と共に発表されました。
2つ目の発表では朴 延 様より
「韓国eスポーツの現状からみた大阪ミナミのeスポーツ事業とまちづくり」
韓国のeスポーツ の視察の内容を発表され、韓国eスポーツの拠点であるソウル、そのeスポーツ 施設の多くを紹介発表されました。
内容は
eスポーツの日本における位置付けでは、日本では自宅のネット環境やPCは比較的普及されておらず、コンソールゲームの発展され(ガラパゴス化)、PCゲームのイメージがよくなかった点や法律的な問題が解決されてない点から、日本では10〜15年ほどeスポーツが遅れてしまっているということ。
ゲーム強国でありながら、一人、家族・友たち単位で行うゲームから不特定多数とコミュニケーションを取りながら行うゲームに転換したことに対しての認識、また新しいものに対する挑戦が不足しているということ。
韓国eスポーツの現状として、eスポーツの先進国であり、「ゲームをプレイ」することから「ゲームを観る」に転換。韓国のeスポーツ産業規模は100億円規模にあり、Eスポーツ専門放送局が必要なのではということ。
そして、eスポーツ専用設備面、大会開催面、制度的支援面について話され、「日本に適したeスポーツの発展の方法を考えるべき。」ということで、ミナミにおけるeスポーツ発展に向けた5つの要素」を発表されました。
「ミナミにおけるeスポーツ発展に向けた5つの要素」は以下です。
・選手の育成:アメ村をアマチュア育成の場にする。子供から高校生、大学生、社会人、シニア世代、女性部までは幅広く
・拠点づくり:常設eスポーツ競技場で日常的にプレーする場にする(eスポーツを知ってもらう)
・多彩なイベント企画:コンサート・トークショー・展示・アイドル・コスプレなどを通してゲームだけでなくみんなが楽しめるエンターテインメントの場にする。特に女性や外国人に焦点を合わせる(彼らが文化と観光のキーを握っている)
・ゲーム専用放送局の開局:フラットフォーム構築(解説、カメラ、配信技術者、オブジャーバー、審判など)し、オンライン上でいつでもみれるように
・産官学タイアップ及び地域との連携:まちづくりの一環としてアメ村を中心にミナミを盛り上げる(ボトムアップ型+行政支援型)
またこれからの事業に向けて「ミナミにおけるeスポーツ発展に向けたその他の要素」として
・エンターテインメント型:eスポーツが純粋なスポーツとして捉えるのはなく、複合的でみんなが楽しむ文化の側面からエンターテインメント的な要素を強調する。いろんな人がeスポーツに出会える接点を持つように仕掛ける。
⇒まずはeスポーツの文化をつくる(大衆化させる)
・仕組みづくり:ゲーム会社、ゲーム団、放送局、協会さらに地域(ミナミ)などの主体で基盤を整えてルールをつくること(条例、規則などを含め)。
を述べてくださいました。
2019/08/02 より3日間開催された世界最大のeスポーツ の祭典 「EVO2019」
そのEVO2019に関して、実際に選手として参加したプロゲーマー小路KOGより発表が行われました。
EVOとは、ラスベガスのマンダレイベイで行われる格闘ゲームのオリンピックのようなものという説明に始まり以下の内容を発表。
・実際のEVOの盛り上がりの様子を紹介、そして3日目の最終日にはとてつもなく大きな会場で大会が行われている
・大阪からは、GO1という大阪のサイクロプスに所属しているプロゲーマーがドラゴンボールファイターズというタイトルで見事優勝。
・株式会社スサノオからも代表取締役 中野貴博 がサイドトーナメントにてスーパーストリートファイターⅡX で優勝。
・実際EVOに行くには、渡航費、渡航時間、確保する日数からハードルが高い。EVOは3日間かかるが、余裕や、日本との時差を考えれば1週間かかり、宿泊費や食事等だけでも20万円は必ず超えてしまう。
・小路KOG自身の結果報告、サムライスピリッツでは17位、BBTAGでは7位。
・出場したサムライスピッツは、第1回大阪eスポーツ 研究会で発売までのエキシビションを特別に行われていた。サムライスピリッツの選定はEVOがあったからという影響もでかい。
・BBTAGは、心斎橋のBIGSTEPで7/6 に「SPOTAKA CUP」が行われ、BIGSTEPの大階段でBBTAGの大会が行われた。
・そして最後に、実際6年間EVOに出場し続けている小路KOGが、今年プロゲーマーとして出場した1年、そして、その前まではどうやってEVOに出場していたかを説明。
・医療ジムに働きながら、毎月2万円を貯金して、EVOになると1週間有給をとらしてくれと申請。負けて帰ってくると、会社からも「それだったらいかなくてよかったんじゃないの?」と煙たがれる。
しかし、今年は京都スサノオに所属し「小路かってきてくれ」と会社のみんなから応援され、今までと正反対の声をかけられるようになった。
・なぜこうなったか、eスポーツ がどんどん盛り上がってきて、eスポーツ に興味をもち投資してくれる企業が増えてきているいい流れがきている。
・eスポーツ を皆様が盛り上げていただければ、小路KOGような選手が増えるので、皆様盛り上げにご協力いただきたい。
・最後に次の登壇者(池田浩士様、中野 貴博)がeスポーツ盛り上げに eスポーツ 施設の重要性や楽しさを発表してくれるのでバトンタッチ。
エンターフォース株式会社 代表取締役社長 池田浩士様
株式会社スサノオ代表取締役社長 中野 貴博
お二人のトークディスカッション形式により発表。
(※録画、録音が不可ということでディスカッションされたタイトルを紹介します。)
・『eスタジアム福岡』をオープンされた経緯
・eスポーツ施設の必要性
・『eスタジアム福岡』利用者の反応
・eスポーツ施設の具体的活用法と運営方法
・施設運営時のメリット
・オープン当初の構想と現状との比較
・eスポーツの将来性と地域への経済効果
以上の内容をお話いただきました。
2019/09/12〜15 にかけて開催される「TOKYO GAME SHOW 2019」
2018年では4日間で29万8690人 もの来場者が訪れた、日本最大のゲームショウ。
開催されるのが東京ということで、なかなか行くことができない方も多いかと思われます。
そこで、今年行われる「TOKYO GAME SHOW 2019」の内容を大阪に持ってきたら面白いのでは?ということで、9/29 になんばスカイオにて「TOKYO GAME SHOW 2019」を視察しに行った上で、何点かのコンテンツを再度開催させていただこうと思います。
ゆくゆくは「TOKYO GAME SHOW」の大阪版「OSAKA GAME SHOW」のようなことができればと思います。