第3回 大阪eスポーツ研究会が開催されました
大阪eスポーツ研究会は、産官学と街が連携し、「eスポーツを通じた街の活性化」を目的とした研究組織。
そんな大阪eスポーツ研究会 の第3回が 2019.12.10(火)の15:00-17:00に、難波御堂筋ビルディング 9階・難波御堂筋ホール 9Aにて開催されました。
開催日時:2019年12月10日(火) 15:00〜17:00
開催場所:難波御堂筋ホール 9A
〒542-0076
大阪市中央区難波4丁目2番1号 難波御堂筋ビルディング 9階
「eスポーツ に絡む法的諸問題」
「スポンサーがゲーミングチームに求めること」
「ゲーミングチームの収入源」
「ゲーミングチーム内の役割や体制」
「ゲーミングチーム運営者が考える法律問題」
「ゲーミングチーム運営における課題」
全ての席、70〜80席が埋まるほどに、大勢の方がきてくださりました。
(司会進行は株式会社スポーツタカハシ 大川氏)
今回の講演では、永田氏は、「eスポーツ に絡む法的諸問題」についてのお話をしてくださりました。
実際永田氏は、以下の本「eスポーツの法律問題Q&A─プレイヤー契約から大会運営・ビジネスまで」の本の出版に関わっているほどで、本人もeスポーツプレイヤーとしても大きく活動しております。
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以下のセクションで約40分ほどの講演が行われました。
景表法:ゲームメーカーが自社製品の大会に賞金を出せるか
刑法:大会で参加費をとることができるか(大会の参加費を賞金に出すことができるか?)
風営法:施設運営においてゲームセンターと同じ規制をうけるのか
一部ですが、各セクションのお話を記載します。
・正しくは:不当景品類及び不当表示防止法
・なぜこのような法律があるか?
→ 消費者保護のためにあり「景表法第4条にある、不当な顧客の誘引を防止して、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を確保するため」
→ 例として、ゲームメーカーがある商品を売るために多大な賞金で商品の誘引をすることを防止するため。
・違反した場合は?
→ 国からそういった大会を開かないでくださいと措置命令が下される。
→ さらに無視して開催した場合、刑事罰で2年以下の懲役または、300万円以下の罰金に処する。
・賞金の上限は?
→ 賞金にかかる取引額の20倍の金額で、10万円を超える場合にあっては10万円までしか出せない
→ ただしこれはメーカーが出せる金額がここまでということである。
・etc
・参加者から参加費をだしてもらい、会場や設備の使用料や人件費、成績優秀者に授与する賞金など、運営費用にあてることようなことはできるか?
→ 成績優秀者に授与する賞金に当てた場合、法的に刑法条の賭博罪に当たる可能性がある。
・参加費をとっても、賭博罪に当たらないというためには?
→ 賞金・賞品が、参加者や主催者以外の第三者(スポンサー)から提供されること
→(大会の主催者が賞金を提供する場合であっても)参加料が会場費やスタッフの活動費などの大会運営用にのみ充当され、賞品・賞金に充当されていないこと
→ 具体的に、参加料と賞金等を口座上分別管理する、賞金等が第三者(スポンサー)から直接授与されるようにすることが考えられる
風営法第2条1項
スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊戯設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそる恐れのある遊戯に用いることができるもの(国家公安委員会規制で定めるものに限る。)を備える店舗、その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業のように共に、またはこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く。)において当該遊戯設備により客に遊戯される営業(前号に該当する営業を除く。)
・eスポーツ施設がゲームセンターと認められてしまった場合
→ 風俗営業等の規制及業務の適正化等に関する法律(通称:風営法)上の風俗営業として、公安委員会の許可が必要となり、各種規制の元に運営しなくてはならない。
・eスポーツ施設はゲームセンターなのか?
→ 元々ゲームセンターに風営法第2条1項 はなかったが、ゲームを使った賭け事をする人が出てしまってきたためこのようなものができた。
→ なので、ゲームセンターとは違い射幸心を煽らないことを主張することが大事。
永田氏には法的視点からeスポーツについて話していただけましたが、梅崎氏にはゲーミングチーム についてお話いただけました。
梅崎氏の経歴紹介
「DetonatioN Gaming」の簡単な説明
国内初の、給料制フルタイム制のプロゲーミングチーム「DetonatioN Gaming」を主導
日本におけるプロゲーミングチームのパイオニア
国内最多のプロリーグの参加、スポンサー企業は19社
国内最強のDetonatioN Focus Me を運営(来年度予算の1億近くをこのチームに投資)
チームスポンサー
年度内にあと3,4社ほど決まる予定
ゲーム関係のスポンサー(ゲーミングPC、関連デバイス)
・ブランディング
・実益(販売)につなげるか
大手企業のスポンサー
・ブランディング
・実益(販売)につなげるか
・eスポーツ業界における知見
→ eスポーツにおける知識や、人脈もないのでつなげて欲しい
eスポーツ知識全くゼロからの企業
・eスポーツ業界における知見
→ 時代に乗り遅れないために、とりあえず片足を入れてみるパターン
(公開NGのために非公開としていますが、こういった場で見せていただいたのは大変貴重なシーンでした。)
数値はお見せできませんが、「スポンサー料」「グッズ売り上げ」「プロリーグ支援金」「イベント出演費」「コンサルティング」「賞金」等がございました。
スポンサー提案として、「〜〜万円プラン」といった具合に、パッケージ化されており、企業の予算によって提案するスポンサープランを分けられているという形態。
例として、ユニフォームのロゴの位置等が、スポンサープランによって異なっていたり、SNSのヘッダー画像にロゴが入るなどがございます。
DNGはOPENREC のスタジオが無料で使えるので経費を少なくして、各スポンサーの冠オンライン大会などの実施が行われている。
日本では80を超えるプロeスポーツチームが存在しているが、利益を出しているのは、本の3つのチームくらいです。
世界の強豪チームの紹介
「どれだけの人数が、そのタイトルの配信をみてくれていたのか?」を表化したもの。
グローバルのタイトルと、日本のタイトルのニーズがマッチしていないことや
国外だと、PC等が主流であるが、国内だと、コンシューマーや、スマホタイトルが入ってきているのがわかります。
DNG のスローガン
選手ファーストを忘れない。世界で活躍できる選手を排出させるためのチーム作り
「チーム運営側の意見」特になし
「1ユーザーとしての意見」
風営法の問題に対して、24時間プレイ可能なPCBANの普及が日本には必要。
この度、第3回 大阪eスポーツ研究会にお越しいただきありがとうございました。
今後、第4回 大阪eスポーツ研究会 等様々なeスポーツに関するイベントを開催いたしますので、ご興味ある方はぜひ奮ってご参加ください。